神田、日本橋、池之端、浅草、入谷、吉原、向島、千住、王子、牛込、音羽町、本郷、伝通院、湯島、駒込、護国寺、妻恋町、目黒不動、高田馬場、小伝馬町、板橋宿、
☆地名
これらの地名の数々。
最近親しんでいる時代小説に登場してきます。
時代劇が好きで、東京出身の私としても懐かしい地名の数々です。
50年前のそれぞれの場所の風景が目に浮かびます。
山本周五郎さん、池波正太郎さん、司馬遼太郎さんはもちろんですが、
最近ではあさのあつこさん、知野みさきさん、今村翔吾さんなどに、親しんでいます。
この1週間は、
池波正太郎さんの梅安シリーズを
オーディブルで一日中聴いていました。
☆言葉
梅安シリーズの各本の最後に、こんなことが書かれていました。
「今日の観点からみると、差別的表現と取られかねない箇所があります。
しかし、作者の意図は決して差別を助長するものではないこと、
作品自体の文学性・芸術性、
また著者がすでに故人という事情に鑑み、
表現の削除や変更は敢えて行わず、
訂本通りの表記としました。読者各位のご賢察をお願いします」と・・・
確かに、「だね」と思う箇所はいくつかありました。
加えて、「べらんめえ調の江戸弁」なので、
読者にはキツイ印象を持たれそうでした。
比較して・・・同じ江戸時代を描いた知野みさきさんの描き方は、
現代人らしく、繊細で配慮いっぱいの表現と感じました。
最近、テレビでは制限が多くて自由な表現ができないと話題になっていますが・・・
同じ江戸を描いていても、過去と現代では、こんなに違うんだと実感します。
もし、今、梅安を題材にしたら、どんな脚本になるんだろう?と思うと・・・寂しい反面、興味津々です。
というのも、繊細といえば、
私の好きなドラマもかなり繊細なセリフに満ちていました。
私の中でも、ゾンザイでも豪快な表現もマッチする小説も好きだし、
どんな人へも、配慮を怠らない丁寧な表現の脚本も好きだなと、思うのです。
差別用語云々を考えていたら、
思い出したことがあります。
私自身のことです。
私は、他県の人が聞いたら「キツイ」という言葉についての認識も全く無いまま育っていました。
言葉についても、自覚の無いまま「東京至上主義」でした。
社会人になり、今でこそ、あれは差別用語だったと、わかるのですが、
当時はそんな認識もないままで、使ってしまい、
京都出身の先輩に叱られてしまいました。
私は幼い頃から江戸弁や茨城弁に接してきて・・・
他県出身の人にとっては「キツイ言葉」だったということを大人になってから、理解したわけです。
浅草出身の池波正太郎さんの江戸弁に対して、
全国を舞台にする山本周五郎さんの描く時代劇では、
綺麗な言葉を使いたくなったり、背筋が伸びる感じがします。
言葉以外ですが・・・
☆再び地名・歴史・そのほか
池波正太郎さんの作品では
今日の冒頭で触れたような地名がたくさん出てきて、
5・60年前の東京の記憶をくすぐられて、心地よいです。
そして、
司馬遼太郎さんの作品は
歴史好きの頭が刺激されて、教科書に出てきた人物以外の人たちに興味がそそられます。
今日の独り言は
こんな、感じです。
追加ですが・・・
今週は「笑いのカイブツ」と「市子」の2本の映画を観ました。
2本とも主演を含めて、それ以外の演者たちがみんな見事でした。
ほかに・・・1年ぶりに洋裁をしていて、旦那の趣味で着るウエスタンシャツを縫っています。